
ローソク足の現れた位置と形状で市場参加者の心理を詳細に読み取ることが出来ます。
- ホルダー(すでにその株を買って持っている人)の心理。
- 買い方(これから買おうとする人、もしくは、今買った人)の心理。
両者の綱引きが行われていて、その力関係はローソク足で表現されます。このバランスが崩れる時こそが、上昇、下落の転換点になります。
「首吊り線」と判断できたなら、下落確率9割。
首吊り線とは!_背景とメカニズム
ローソク足でいう「首吊り線」とは、上昇相場の中で窓をあけ上放れで寄りついたあと、いったんは利益確定売りなどから大きく下押し、その後、結局は高値で引けたローソク足の形を「首吊り線」といいます。実体部分は短く、下ヒゲの長いローソク足(カラカサ)で下ヒゲが長ければ長いほど転換の兆しが強いといえます。
カラカサの足で高く寄り付いたのは、成り行き買い注文が寄り付きで殺到したため。しかし、株価の上昇でホルダーが利食い売りしたこと一旦大幅に下落で下押し。その下落を狙って押し目狙いの買い注文が入ったことで、最終的に高値で引けたという相場参加者の心理的背景を読み取れるローソク足の形です。

首吊り線を分解すると、左側は高く寄り付き利食い売りで下押し、株価の勢いは売りが多くなり
買いの勢い < 売りの勢い
となる。右側は、押し目を狙って買いあがった軌跡で買いが多くなり
買いの勢い > 売りの勢い
となる。
「首吊り線」は一見、強く戻していることから上昇のエネルギーがあるように感じますが、すでに高値圏に達している場合などに出現することが多く、「すでに高すぎる」と感じる市場参加者の心理が、下ヒゲ(カラカサ)が長くなっている要因と考えられます。つまり、売り圧力で押されたことで下ヒゲが長くなったので、「首吊り線」が出現した時は売り転換といえます。
上昇トレンドが継続すると思う人が多ければ、ホルダーは手持ち株を売らないので下ヒゲが長くなることはありません。
下ヒゲが長いローソク足が単なる高値に出た場合の反転下落の確率は60%程度であり、あまりいい成功確率ではなく下ヒゲが長いだけで「首吊り線」と決めてかかるのはよろしくありません。
しかし、あるケースの場合は反転下落の確率が90%を超える場合があります。このようなローソク足の組み合わせの場合を「首吊り線」と判断します。
- 次の記事を読むことでチャート分析の重要性がわかります -
チャート読解力とは、市場参加者の心理状態を読み解く力の事。 ホルダーがどうなったら売りたいと思っているか? あるいは、まだ売りたくないと思っているか? 買い方は、どうなったら買いたいと考えるか? 需要と供給のバランスが崩 …
反転確率9割の首吊り線と、事例チャート

陽線が3本連続で出現し最後は窓をあけて急上昇し首吊り線が出たケース。陽線連続で買い上がり高く寄り付き一部が利食い売りでいったんは下げたものの、再び買われ高値付近で引けたことで首吊り線が出現。買いのエネルギーが出つくし、その後は売り一辺倒で下落転換。

5連騰の後一服。その後首吊り線が出たケース。連騰で買い上がり高く寄り付き一部が利食い売りでいったんは下げたものの、再び買われ高値付近で引けたことで首吊り線が出現。買いのエネルギーが出つくし、その後は売り一辺倒で下落転換。

大陽線が出たあと、窓をあけて急上昇し首吊り線が出たケース。大陽線で一気に買われ、翌週高く寄り付き一部が利食い売りでいったんは下げたものの、再び買われ高値付近で引けたことで首吊り線が出現。翌週も同じように陰線の首吊り線が出現し、買いのエネルギーが出つくし、その後は売り一辺倒で下落転換。

大陽線で急上昇のあと、前日終値で寄り付き首吊り線が出たケース。連騰で一気に買われ、高く寄り付き一部が利食い売りでいったんは下げたものの、再び買われ高値付近で引けたことで首吊り線に。買いのエネルギーが出つくし、その後は売り一辺倒で下落転換。

4連騰のあと首吊り線が出たケース。その後は売り一辺倒で下落転換。典型的な首吊り線といえる。

連続陽線が出現し急騰の後、首吊り線が出たケース。その後は大陰線で下落転換。
いずれも急上昇の後首吊り線が出ていることがポイント。
急上昇かどうかを見極められれば、首吊り線は9割の確率で反転下落のサインとなります。
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首吊り線ではない単なる下ヒゲ陰線

高値圏での首吊り線と勘違いしそうですが、明らかに急上昇しているわけではないので、この場合は首吊り線とは言わない。むしろ安値を試しにいって下ひげが現れた事で底固さが確認できた、下ヒゲ陰線。

高値圏での首吊り線と勘違いしそうですが、急上昇しているようにも見えますが、この場合は首吊り線ではない。下げ過ぎからの買い戻しになり単なる下ヒゲ陰線となったケース。

2000円の心理的節目と高値圏を株価は推移し、下ヒゲの長い陽線が出現し首吊り線に見える。しかし、翌日大陽線が出て下ヒゲの足が下落には至らなかったケース。
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