
利益を上げ続けられる実践投資家になるためには、エントリーに対する「抵抗感」や「恐怖心」を克服しなくてはならない。いわゆる「エントリー恐怖症」である。
ある程度経験を積んだ人に多いが、問題点を直視し対策を打たないと、次のステージに上がるのは難しい。
エントリー恐怖症に相対するのが「ポジポジ病」資金が口座に残っていると、とにかくポジションを持ちたくて仕方なくなる病のことを言う。これはどちらかというと初心者に多い。
ポジションさえ持てば儲かると思っている人や、投資をゲーム感覚で捉える人、FX派の人に多いが、損切り戦略さえ確固たるものを持っていれば大損することはない。ポジションを持っているので、10%、20%と上昇する銘柄に当たれば損失分を帳消しにして余りある利益をもたらせることもなくはない。
しかも、きちんと記録に残す癖をつけていれば、
- エントリーしてはダメなタイミング
- エントリーしてもいいタイミング
- エントリーするべきタイミング
こういった傾向を掴むことができるようになる。いわゆる経験値がアップするので、ゲームのキャラクター同様強くなっていける。
一方で、エントリー恐怖症はエントリー自体ができない。ゴルフなどで言う、「イップス」と同じで、精神的な原因などにより動作に支障をきたし、思うような行動ができなくなる。
エントリーできないんだから、損することはないにしても絶対に利益を生み出すこともない。ましてや、経験を蓄積していくこともできない。戦いを避けるゲームのキャラクターが強くなることは決してない。
- エントリーしては塩漬け株になる。
- エントリーしては損切りにかかる。
- みるみる資金は減り続ける。
こういった体験をすると、どうしてもエントリー恐怖症にならないほうがおかしい。儲けるためにやっているのに、損ばかりするから当然と言えば当然のことといえる。
「ポジポジ病」と違ってエントリー恐怖症は何ののプラスにもならない。もちろんマイナスにもならない。
だったら、投資など止めたほうがいいともいえる。その無駄に恐怖する時間を、資格取得の時間に向けたら、医療事務の資格ぐらい取れるかもしれない。そのほうが、よほど将来の為になる。
エントリー恐怖症を克服しようとする場合、エントリーに対する「抵抗感」や「苦手意識」を直視し、心理的的障害を解除することを念頭に置いて投資プロセスを組み込まなくてはならない。
プロセスとは、
- 対象銘柄をスクリーニングで探し出し
- 銘柄を分析し
- エントリータイミングを計り、
- 自分の資金管理にのっとってポジション数を決定し、
- 損切りポイントを決定し
- 利食い目途を持ち
- エントリーする
- 逆指値注文を同時に入れ
- エントリーした際の気持ちの揺らぎを記録し
- 株価動向をチェックし
という、手仕舞いまでの一連の動作を言う。
エントリー恐怖症があるわけだから、4の
「資金管理にのっとってポジション数を決定」する作業の前に自分の心理を客観的に分析する必要がある。恐怖心を無視したり、エントリーする直前まで放置していたのでは遅すぎる。
恐怖心の元が、ポジション数などの資金管理にあるかもしれないし、銘柄分析の不十分さにあるかもしれないし、エントリータイミングの計りかたにあるかもしれない。結局、問題解決に至らずに7のエントリーまで進んでも、恐怖心で手が縮こまるのは目に見えている。
近頃では、運転免許も取らずに一晩中ドライブを楽しむ若者がいて、親も親戚もあまりにも無関心なことに驚くが、普通、運転許を取る際には自動車学校に通うはずである。その際、坂道発進に恐怖をした人も多いと思う。今はどうか知らないが、昔はもれなくマニュアル車なのでクラッチ操作とサイドブレーキ操作とアクセル操作を同時にしなければならなかった。
エンジンの回転数を上げ、クラッチをつなげつつ、サイドブレーキを徐々に解除して、アクセルを調整しながら発信する。慣れればなんてことはないが、最初、相当焦った記憶が私にはあるぜぇ(笑
クラッチをつなげずに、サイドブレーキを緩めれば、坂道を上がり始めることになるぜぇ。
「やばいぞ、これは」と焦るので、クラッチの存在を忘れてアクセルを踏むんだぜぇ。エンジンは空回りして、すごい音がでるぜぇ。音だけはすごくても、車は坂道を下がっていくことになるぜぇ。
ワイルドだろー(笑
と、慣れるまでは「坂道発進恐怖症」となる。
- 後ろの車にぶつかってしまうという恐怖心
- うまくやらなければ点数を貰えないかもという強迫観念
- 坂道発進の経験不足からくる自信のなさ
こういった心理状態に襲われる。
エントリー恐怖症も同じ。
- うまくエントリーしなければならないという強迫観念
- 損は絶対に許されないという恐怖心
- 銘柄分析の自信の無さ
- 投資プロセスの経験不足
などがあげられる。
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「エントリー恐怖症」を克服するにはどうすればいいか?
その答えは、理屈を頭で理解して、行動で覚えていくしかない。
- 全銘柄をうまく仕掛ける必要が本当にあるのか?
- 確率、優位性の概念を理解しているか?
- なぜ損は許されないのか?
- 損が許される範囲があるのか、ないのか?
- 銘柄分析に自信を持つにはどうすればいいのか?
- 銘柄分析の妥協点は探し出せないか?
- 勝率と損益率のバランスを理解できているか?
- エントリーまでの手順書を持っているか?
- エントリー以降手仕舞うまでの手順書を持っているか?
- 自分の恐怖心を観察しているか?
- 恐怖心の克服法を持っているか?
- 自分の気持ちの揺らぎや変化を記録しているか?
- 恐怖心を乗り越え、次のステージに上がる覚悟はあるか?
- しんどい作業を乗り切るモチベーションはあるか?
など、ちょっと思いつくだけでも打つべき手はたくさんある。理屈を頭で理解して、行動で覚えていく。
行動のどこかに弊害が見つかれば、その弊害を洗い出し、対策を打って再び行動し記録し監視する。次に新たな弊害が見つかれば、対策を打って行動し記録し監視する。毎回何度も言うがこの繰り返しである。
免許を持ってない人に、坂道発進しろとお願いしてみるぜぇ。しかも、車はマニュアル車だぜぇ。理屈も教えないし、対処法も教えないぜぇ。
ワイルドだろー(笑
きっと、恐怖心に怯えるはずだぜぇ。もしかすると、坂道を下り始めるぜぇ。後ろに車がいたら、アウトだぜぇ。
ワイルドだろー(笑
もしかすると、アクセルを踏みすぎて暴走族みたいになるかもだぜぇ。きっと、ロケットスタートになるぜぇ。前に車がいたら、アウトだぜぇ。
これも、ワイルドだろー(笑
最初から上手くいく人なんているはずはないぜぇ。だから、理屈を頭で理解して、行動で覚えていくしかないぜぇ。
当たり前だろー(笑

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