実践投資研究所のチャート解説
株チャート分析と実践投資家の心理学CHART READING / ローソク足の読み方
包み足(つつみ足)とは?
陽線・陰線と、はらみ線との違いを読む。
二本の実体が包む関係を整理し、出た位置から次の確認条件まで考えます。
2009年08月02日付の原稿を改訂 | 改訂:2026年10月28日
大きな陽線が前日の陰線を包んだ。「これで底だ」と思ったのに、翌日にはまた安値を割る。包み足の形を覚えても、その足が出た位置と次の確認を分けなければ、同じ迷いが残ります。
この記事は、包み足を見つけた後、どこまでを事実として書き、何を次の足で確かめればよいかを整理したい方のための解説です。
包み足は、二本目の実体が一本目の実体を包み込む形です。陽線なら上昇、陰線なら下落という連想の前に、直前の流れと包んだ範囲を確かめます。
01包み足は、二本目が一本目を包む
包み足は「つつみ足」「つつみ線」「抱き線」とも呼ばれます。一般的な実体による判定では、一本目の始値と終値が作る範囲を、二本目の始値と終値が作る範囲が上下から包み込みます。基本形は陰陽が反対の二本です。
本記事の練習では境界で迷わないよう、二本目の実体の上下端が、一本目の実体の上下端をそれぞれ明確に越える形を扱います。同値を含めるかは、使う判定ルールに明記してください。
元の記事は「値幅が完全に包む」と表現していました。高値・安値まで外側に出る形と、実体だけを包む形は区別します。高安値を包むアウトサイドバーは、実体の包み足と同じ条件ではありません。ヒゲを含めた値幅と実体を混同しないことが出発点です。
はらみ線は、二本目の実体が一本目の内側に入る形です。包み足はその逆。どちらも、二本の関係を示す名前であり、その先の値動きまで決める名前ではありません。
02陽線の包み足と、陰線の包み足
陽線の包み足は、一本目の陰線を二本目の陽線の実体が包みます。下落が続いた後なら、売りで押された価格を買いが回復した場面として注目します。二本目は一本目の終値より低く始まり、一本目の始値より高く終わる形です。
陰線の包み足は、一本目の陽線を二本目の陰線の実体が包みます。上昇が続いた後なら、高く始まった価格を維持できず押し戻された場面として注目します。二本目は一本目の終値より高く始まり、一本目の始値より低く終わる形です。
同じ包み足でも、もみ合いの中央に出た場合と、長く進んだ相場の端に出た場合では、検討する意味が変わります。何日上がったか、どの水準まで下がったか、過去の高安値との距離を一緒に見てください。
03足が示す回復と、参加者の心理を分けて読む
下落後の陽線の包み足では、一本目の下げを二本目の実体が取り戻した事実が見えます。安値付近で売った人はその後の上昇で苦しくなり、買い持ちの人には持ち直しへの期待が生まれるかもしれません。
反対に、上昇後の陰線の包み足では、一本目の上げを二本目が押し戻しています。高値から買った人の含み損や、以前から持っている人の利益確定が、次の戻りで売りの動機になる可能性があります。
ここで考えているのは、価格の違う立場にいる参加者の需給仮説です。好決算だったのか、利益確定だったのか、誰が手仕舞ったのかは、足だけからは特定できません。四本値から高値と安値をつけた順序も一意には決まりません。
元の記事が注目した「長い下落の後の切り返し」「長い上昇の後の押し戻し」を、形だけに縮めずに読みます。安値圏の陽線だから底が確定した、と先へ飛ばず、回復した価格帯をその後も保てるかまでつなげます。
04包んだ後、維持できたかを確かめる
先に二本の実体の上下端と高値・安値を記録します。陽線の包み足の後なら、戻した価格帯を維持して高値を更新するのか、二本の安値へ押し戻されるのか。陰線の包み足なら、上値の重さが続くのか、下げを打ち消して高値へ戻るのかを確かめます。
一時的な高値更新と、日足の終値で上に残ることは分けます。どの時間足の、どの価格で、見方を支持・撤回するかを先に書くと、結果を見てから説明を変える癖を減らせます。
架空の日足です。下落後、一本目は始値1,100円・終値1,020円・高値1,130円・安値1,000円。二本目は始値1,010円・終値1,120円・高値1,125円・安値995円でした。包み足でしょうか。高安値も包んでいますか。
考え方を読む
二本目の実体1,010〜1,120円が、一本目の実体1,020〜1,100円を包むので、実体で見る陽線の包み足です。二本目の高値1,125円は一本目の高値1,130円を越えていないため、高安値の両方を包むアウトサイドバーではありません。
下落を取り戻した事実と、上昇転換が続くかは別に確認します。たとえば高値1,130円を回復して終値を保てるか、安値995円を下回るかを、同じ日足で追う条件として記録します。