バイアス
ポイント

チャート読解力とは、市場参加者の心理状態を読み解く力の事。

もし、今うまくいってないとしたら、問題を抱えているということです。そして、その問題は勝手に改善される事はないし、問題を抱えたままでは絶対に稼ぐようにはなれません。
自分の中に潜む問題を解決できる唯一で絶対と言っていい方法を紹介します。
まだの人は、今日から取り入れるべき方法です。

受講者さんの実践報告からわかること

Kさん
受講者さん

週間報告3/15~3/19
<結果>
●確定益:0円(1銘柄)
 確定損:- 39,000円(3銘柄)
 合計 :- 39,000円
●含益: 325,200円(9銘柄)

●今週の振り返り

3/18には3万円を超え、IT株ハイテク株なども3/17~18にかけて上昇した。このまま強くなるのか?注視する。最近はセクターによって強弱の傾向があるので乗り遅れないようにしていきたい。

3月に入ってからハイテク株から以外の景気敏感株をメインにしようと考えていた中なので月足をよく見て銘柄を決めていきたい。

損益的には確定益こそ出ないものの含み益は増えている。またLCの幅を狭く、同値撤退も今までより多用しているので損が少なくなっている。このままうまく維持管理を行っていく。

(途中省略)
●ホールド中

1・カネカ
<ポジション状況>
2/16 現買100株4,265円 3/19時点+16%
3/19 現買100株4,710円 3/19時点+ 5%

<根拠>
1/25から2/15までの順調な上昇を見て強いと判断、エントリー。月足も3月から10月の2,500円~3,000円の持ち合いをブレイクしたのも根拠。コロナ禍以降ですぐに強くなった銘柄ではない出遅れ株ながらもコロナ収束を考慮しての強さと判断。2/26の下落に▲5%のLCにもかかっていない。

<経過>
(先週まで)
3/8の週は4,300円~4,550円の持ち合いの感じなのでLCを4,300円とする。
(今週)
3/15の週は順行。3/18に+10%となったので翌3/19に増し玉エントリー。TS値も+10%、同値撤退に設定。ここからよく維持管理を行っていく。

<参加者心理>
5,000円の節目の金額を超えて前回高値の6,000円まで行くかどうか。5,000円での反落、持ち合いも想定されるので見極めていく。本玉の含み益はあるので焦らず対応していく。

2・郵船
<ポジション状況>
3/10 現買100株3,150円 3/19時点+25%
3/15 現買100株3,525円 3/19時点+12%
3/19 現買100株3,730円 3/19時点+ 5%

<根拠>
景気敏感株の中から選択。3/9に下値支持線(1/28安値と3/3安値)付近に来たので反発狙い。

<経過>
(先週まで)
3/12に本玉+10%となったので3/15に増し玉1エントリーした。
(今週)
3/18に本玉+20%となったので3/19に増し玉2エントリーした。

<参加者心理>
4,000円を超えるとここ10年での高値更新になる。

上場来高値ではないが売りが出尽くしていれば、含み損のある人は少ないと考える。また10年前のホルダーもこの勢いの中では
売る人は少ないと推測。フォロートレンドを追いかけていく。

(途中省略)
●追伸

最近、自分はせっかちな性格ということが他者の指摘もあり分かった。意見を受け入れる。消化する。その上で、じっくり取り組むように考えていく。衝動的な売買がないように注意する。しかし、最近は週間報告にてエントリー根拠をしっかり明記するので、思いとどまることも増え、そのあたりの心配は減ってきている。

私どもでは受講者さんに報告などを強要することは一切していません。

どこかのサイトのようにお客さんの声を作文することもありませんし、お金を払って書いてもらうこともしていません。また、仲間内で儲かった声を書き合うなんてことも一切ありません。名前出しや顔写真入りで、「何千万稼げるようになりました」とか、リスクを晒して儲かった自慢など不自然極まりないことですし、私どもでは一切行いません。

トレーダーの行動は、すごく偏っている

人の思考や行動は、すごく偏っている事を知る事です。

「認知バイアス」と言って無意識の元、物事を偏見や先入観で捉えてしまう癖があります。

これまで生きて来れたのだから、これからも同じパターンで行動すればいいと考えてしまう事。これは現状維持バイアスと言います。

例えば、地震や事故など自分に被害が予想される時でも、正常な日常の延長上と思ってしまう。都合の悪い情報を無視したり、自分は大丈夫、今回も大丈夫、まだ大丈夫と決め付けて、被害を被ってしまう事。

トレードを行うにあたっても、バイアスがかかってしまっている事を前提に維持管理を進めなけれなりません。

間違っていることを認識できてない

例えばチャートのパターン認識。

ダブルトップもダブルボトムも、三角保ち合いもトレンドラインも、自分の認識している状態を疑わない人は多い。
たまたま似たような形になっているだけで、ダブルボトムと決めつけようと無理やりラインを引いてしまうケース。

その銘柄を買いたいばかりに、買うことを前提として買う理由ばかりを優先して探すのも同じこと。

飲酒運転はダメだと知っていて、「ちょっとぐらい大丈夫だろう」と酒を飲んで運転してたらどうなるか?
社会共通のルールが守れない人というレッテルを貼られるぐらいならまだマシで、そのうち人を殺め刑務所暮らしです。
トレードでは、塩漬け株は良くない事を本当は知っているのに、含み損のポジションを放置して損失を拡大させてしまうケース。

本当は知ってるはずなんです。「間違ったら切る」という事を。
突きつけられた問題が恐ろしくなり、見ないフリをしたり、問題そのものに蓋をするケース。
問題が分かっていても、自分に嘘をついて問題として扱わないんだから、いつまでも問題解決する事はありません。

偏った考えはこうやって修正する

だったら、どうしたら偏った考えを修正できるのか?

結論から言うと、自分の考えていることを頭の中にある目に見えない状態から、目に見える文字に起こしてしまうこと。

完全にこれだけで偏った考えを修正する事はできませんが、文字にすることで頭の中を一旦整理することが出来ます。

頭の中にだけにしていたら、いつか必ず忘れます。

でも、文字にしておけば、その時考えたことを後々まで残すことができます。

そして、しばらく経過した後、点検するんです。

「どこか、自分の考えに偏りはないだろうか?」と。

時間が経って後から振り返ることで、結構冷静で客観的に自分の行動を見ることができるようになります。

これをずっと続けることで、少しずつでも問題解決が図れるようになります。

「相場日誌をつけろ」といつも言ってるのは、このことからです。

問題をいち早く修正する最適で効果的な方法

さらに、認知バイアスから逃れ、自分の抱える問題をいち早く修正する最適で効果的な方法があります。

第三者に見てもらうことです。
しかも、トレードの場合ならトレードで儲かっている人に見てもらう。

できれば、同じ流派。トレンドフォローならトレンドフォロアーに。カンターならカンター派に。システムトレーダーならシルテムトレーダーに、デイトレーダーならデイトレーダーに。

そうじゃないと、細かいところでの発見や気づきはできませんからね。

第三者に見てもらうのはすごく効果的です。
見てもらうために、文章を相手に伝わりやすく要点をまとめたり、自分の考えを記述するはずです。
相手に伝わらない文章を見てもらっても相手の貴重な時間を奪うだけで終わってしまいますからね。

このとき、伝わりやすく書くのがミソです。
最初は難しいでようが、文章にすることに慣れてくると、その作業をするだけで自分の問題を発見してしまいます。
自分で気づき発見もするでしょうし、新たに浮かんだアイデアを試してみようと思うでしょうし、参考書籍のどこかに書いてあったなと読み返すきっかにもなる。さらには、特別レポートなど膨大な事例集を読み返しているときに、「あっ、ここに書いてあるじゃないか」と自分の問題の解決法が見つかるケースもある。

別の視点を得られることはすごく有益です。
相場なんて、人の欲と恐怖の感情の渦巻く世界です。全ての意思決定は、人間の感情が引き起こします。
だからこそ、自分の偏った考えから抜け出すために、他者の思考に触れる機会が決定的に重要になるのです。

今回はある受講者さんの実践報告を引用させてもらいましたが、Kdさんが自分でまとめる中でたくさんの発見や気づきがあるはずです。それが、最後の追伸に記載されています。
こうやって強くなっていくんです。

先日のレーザーテックのチャート分析は、受講者さんの実戦報告を元にチャート分析してみました。

実際に実践で売買したのですごく勉強になりました。今回のレーザーテックの自分の維持管理でよくわかりました。貴重な経験値を積み上げられたと思います。今回の配信内容を何度も復習して次に生かしたいと思います。

と報告をいただきました。

こいう作業こそ、人の思考や行動は、すごく偏っている事を知るきっかけになり、自分の抱える問題をいち早く修正する最適で効果的な方法と言えます。