月足チャートの読み方、プロならこう活用する
ポイント

10年以上投資教育を続け、5500名以上の受講者さんとご縁をいただいた中で、稼げない人が絶対にやらないことがあります。その絶対にやらないことをやれば素人レベルから脱却できることになります。
稼げない人が絶対にやらないこととは・・・

稼げない人は月足チャートを見ないし、読み方も知らない

稼げない人は月足チャートを見ません。当然読み方も知らないわけです。せいぜい、月足チャートに移動平均線やらMACDやテクニカル指標を表示させてそのつもりになっているだけになっているケースが多いようです。
チャートは極めて客観的な情報を提供してくれます。プロだろうが、素人だろうが同じ情報を読み取る事ができます。

同じものを見ている事になりますが、決定的に差がつくのはその読み方の差です。見え方の差であり、見えているものが違うわけです。

今日は月足チャートを読み解く方法を伝授しますから、チャートを読むことが苦手と思う人は、どうか最後まで読んでみてください。ワンランク上のトレードが実現できますから、成功に近づけることになります。

ではいくつかの事例を見ていきます。

トレンドフォロアーは対象外の月足チャートはこんな感じ

次の月足チャートは、トレンドフォロアーには向きません。詳しく見ていきます。

3116トヨタ紡織(月足チャート)3116トヨタ紡織(月足チャート)

ぱっと見て、まずヒゲが多いという印象を持ちませんか?
私がみるとまるで剣山のよう。生花と花器を買って来れば生花ができるでしょう。しかも、適度に山や谷があって、私のような未経験者が花を生けても芸術的に見えてしまうかもしれません(笑)

早い話しが、上ヒゲ、下ヒゲが長く、さらに頻出していると言うことです。

これがどういう意味か?

まず、上ヒゲは、月初から一旦上昇し月末にかけて下落した。下ヒゲは、月初から一旦下落し月末にかけて上昇したという事。トヨタ紡織の月足チャートを読むと、ざっと見て10%から15%のヒゲの長さです。

この意味するところは、買ったら売られ、売ったら買われる。1ヶ月の間か、もしくは2ヶ月をまたぐ間に、10%から15%上げたり下げたりしています。

で・・・、

あなたの売買戦略がどんな戦略で、この月足のチャートがあなたの売買戦略に合致するのかどうかを読まなければいけません。このようなボラティリティーの大きい動きをするチャートが取りやすいか?取りにくいか?を検討するということです。

私は中長期のトレンドフォローを強く勧めているので、このようなボラティリティーの大きい動きをする月足チャートはNGです。トレンドフォローの中でも超トレンドフォローでは30%、50%、100%など大きな利益を取ることを狙いとしています。15%程度で反転下落してしまうようでは、戦略に合致しません。
この事だけでトレンドフォロアーとしては、トヨタ紡織は不適合ということです。

ポイント

過去チャートの特徴は、将来も同じような傾向が続くという前提で分析することが必要

超トレンドフォロー戦略とは・・・
- 次の記事を読むことで売買戦略の重要性がわかります -

まだあります。

2020年3月のコロナショックの底値がチャート上に表示してありますが、2021年3月現在コロナ前の水準までようやく戻ってきた段階。2021年2月は上ヒゲ陰線で2019年12月の直近高値をやっとクリアしたものの、利食い売りに押されてしまった。
2019年12月の直近高値を明確に抜けなかった事になります。
2021年2月といえば日経平均が30年ぶりに3万円を突破したタイミングで、その流れに釣られて株価が上昇したものの、すぐに売り込まれたことがわかります。

ポイント

  1. コロナ前の高値水準を抜けきれない
  2. 日経平均3万円の流れに乗ったが、この月足チャートでは持続できなかった。

以上から、このチャートは弱いと判断します。
トレンドフォローでは強いチャートをトレンドが出る限り乗り続けることで、30%、50%、100%を実現したいのです。それなのに、含み益が十分に乗る前に下落してしまうので、強いチャートとはいえないし、このようなチャートに乗っかっても売ったり買ったり、両建てしたりと忙しいことは明白で、とても利益が出そうにありません。(少なくとも、トレンドフォロアーとしては利益が出ません。)

さらに、2016年と2017年の2回、2300円の高値更新に失敗。どういった要因で2300円まで株価を引き上げたかはわかりませんが、

ポイント

  • これからも2300円の高値水準まで株価を押し上げるエネルギーがあるかどうか?
  • 買い方にこの銘柄を買いたいと思わせるファンダメンタルズ要因があるかどうか?
  • もっといえば、2300円の高値を抜けるだけ買われるかどうか?
  • 資金が入るかどうか?

プロなら、この辺りを検討しなければいけません。

株価が上昇すること、つまり、この株を買おうとする人がたくさんいるかどうか?という不確定要素を考えても尚、この株を買いたいと思うかどうか?

唯一の救いは、2008年の大底から引ける下値支持線(チャート中赤ライン)が機能し続けていること。12年機能しているので信頼度は高いです。この下値支持線あたりまで下げれば買われる銘柄であることを意味しますが、これ以上は下げないことと、買われて高値更新することは別物です。

以上の根拠により、トレンドフォロアーの私にはこの銘柄はエントリー候補にすら入りません。

月足チャートが監視対象になっても、買うかどうかは別

次は6501日立の月足チャートです。

6501日立(月足チャート)6501日立(月足チャート)

ヒゲもまあまあありますし、赤のラインの下値支持線が10年に渡って機能している。青の上値抵抗線で株価の上昇を押さえられていた。しかし、2021年2月、3月に上値抵抗線をブレイクし高値更新中。2002年以来ですから19年ぶりということです。
コロナショック前の水準も突破。突破とはいっても、日経平均3万円の影響で連れ高という感じ。今後もお金が流れてくるかどうかは、今後経過観察をしなければならないという段階でしょう。
4800円の上値抵抗線で4回跳ね返され保ち合いが継続してきました。
なぜ、2002年来高値を更新できなかったのか?

ファンダメンタルズを調べれば一目瞭然です。
「日立 不祥事」とgoogle先生に聞けばすぐわかります。

こんな過去があるからお金を入れようとする人が少なかったかもしれないとイメージできます。ただ、赤の下値支持線と青の上値抵抗線の間で上げ下げしてきたので、カウンター売買なら通用したかもしれませんが、トレンドフォロアーの私としてはこの銘柄は、監視するとしてもエントリーするかどうかは微妙なところです。

こんな月足チャートなら監視対象になる

3064MonotaRO(月足チャート)
3064MonotaRO(月足チャート)

これも下値支持線(赤のライン)が7年程機能し信頼度は高い。
コロナショック後、高機能工具などが通販で買えるというDIY巣ごもり関連として資金が流れ込んで高値更新を続けてきました。

2020年4月には青の上値抵抗線をブレイク。始値はほぼ確実に前月高値付近。安値の更新、高値の更新を一年近く続けてきました。
ヒゲも短い。早い話しが、このチャートは押さないし、押したとしてもしれている。つまり強いチャートを描いていると言うことがすぐにわかります。

2020年4月には青の上値抵抗線をブレイク。始値はほぼ確実に前月高値付近。安値の更新、高値の更新を一年近く続けてきました。

超トレンドフォロー戦略なら、監視対象に入る銘柄であり、仕掛けるべき月足チャートです。

月足チャートの奥にある背景を読め!

月足チャートの見方を簡単に解説しました。
受講者さんの中には、ボリンジャーバンドを当てはめたり、移動平均線のクロスをチェックしたり、中にはトレンドフォローをやりなさいといっているのにオシレーター系の指標を当てはめていたりする人がいます。
全否定するわけではありません。もしかすると、私が気づけなかった特別な何かがあるかもしれませんから。

で・・・、

  • テクニカルを月足チャートに当てはめて、一体何を見ようとしてるんですか?
  • 何がわかるんですか?
  • わかったことで、あなたの売買にどう活かすことができるんですか?
  • ただ何となく当てはめていませんか?
  • あるいは、あなたが見たいようにチャートを見てるのではありませんか?
  • 三角保ち合いが見えたから、それだけを根拠にして分析しているのではありませんか?
  • エントリーしたいことが先にあって、買いたいことを裏付けるためにチャートを見ていませんか?

その月足チャートの読み方にどんな意味があるのですか?

月足チャートなんか、見るも自由、見ないも自由。好きなようにしたらいいと思います。

で・・・、
自分が相場で何をやりたいのか?趣味なのか?事業なのか?稼ぎたいのか?ドキドキしたいだけなのか?遊んでいたいのか?自分はいっぱしのトレーダーと自慢したいだけなのか?
あなたの目的によって変わってきます。

投資力養成プログラムの受講者さんへは、はっきりこう言います。

月足チャートからきちんと読み解きなさい。
チャートの奥にある背景や、価格変動のメカニズムをよくイメージして、自分の戦略に合うものかどうかよく検討しなさい。

間違えていても問題ない。間違えたなら後から検証して、問題を炙り出し修正すればいいだけのこと。一つ一つ問題を明確にし、修正していけば、いずれ大きな問題は出なくなります。

やがて稼ぐコツがわかり、やっていくうちに、3563スシローや、2413エムスリー、3038神戸物産、6920レーザーテック、6976太陽誘電のような大化け銘柄に当たるんです。

投資雑誌など見れば、大化け銘柄としていくつか紹介されていますが、ただ雑誌に書いてあるから買えばいいと言うものではありません。銘柄名や多少のファンダメタルズ要因は参考にしても、エントリーするに値するかどうかの検討は、自分でやらないとプロではありません。

友達から儲け話を誘われて毎月5%の配当があるから買ってみた。しばらくうまい汁を吸わせてもらったけど、蓋を開けたら詐欺だった。詐欺話を持ってきた友達が全て悪い。友達に言ってお金を返してもらう。
・・・とは、いきません。


自己責任なんですよ。自己責任なんだから、チャートぐらい読めるようになって、自分で良否を判定できなきゃ、プロとは言えません。

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売買は「儲けたいという強欲心理」と「損を出したくないという恐怖心理」など感情を持った人間がやるもの。つまり、株式相場は買い方と売り方の心理戦なのです。

チャートから人間心理を読み解く事は、合理的で適正な判断や選択を可能にし、売買行動の明確な基準にすることができ、圧倒的に有利な売買が可能になるのです。

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