だらだら下げる銘柄のチャート分析

ある受講者さんの週次報告から。

週次報告のなかから2413エムスリ―をチャート分析してみた

Aさん
受講者さん

(一部を抜粋)■2413エムスリ―
●<本玉>
EN:2/3 4,187円 LC:3,880円(-7.3%)、TP1(+10%):4,606円
2/18現在 4,074円(∔206円,-2.7%)、ポジション継続

≪種まき≫
先週の週次報告で逆張り発想のご指摘を頂いた。自分でも分かっていながら、値ごろ感からエントリーしている。今後はいただいたご指導を活かしていきます。今回の種まきも多分に逆張りの意識が入っていました。エントリーする時には根拠があると思っていましたが、後で振り返ってみるとなぜこんな見方をしたのだろうと思います。原因は自分が見たいようにチャートを見ていたことです。月足・週足で中期トレンドを確認して日足を見るようにします。

私どもでは受講者さんに報告などを強要することは一切していません。

どこかのサイトのようにお客さんの声を作文することもありませんし、お金を払って書いてもらうこともしていません。また、仲間内で儲かった声を書き合うなんてことも一切ありません。名前出しや顔写真入りで、「何千万稼げるようになりました」とか、リスクを晒して儲かった自慢など不自然極まりないことですし、私どもでは一切行いません。

アドバイザー1

このようなだらだら下げるチャートを買い向かうなんて無謀中の無謀。お金を捨てに行っているようなものです。

  • なぜ安値で放置されているのか?
  • なぜ買われないのか?
  • 買い > 売り になった時チャートにはどう表現されるか?
  • それを確認して入っても遅くないのではないか?

少し詳しくチャートをみてみます。

2413エムスリー 月足
アドバイザー1

月足を見てみると、10000円の節目を頂点にして天井を打ち、そこから売られ続け下落している。2020年のコロナショック以降230%の急上昇でホルダーの投げ売りが出た。
急上昇した分、ホルダーの逃げ足も早く急落となる。

明らかに、2021年に入って 買い < 売り の状態。

2413エムスリー 週足
アドバイザー1

週足。
2021年の4月から7000円で下げ止まり一時的な保ち合いを形成。(緑点線)
半年経過後、下値支持線を再び割り込む。

2021年3月に1番底。2021年5月に2番底を打ち上昇転換するも買いが続かず再び下落。7000円の下値支持線で下げ止まりレンジ相場(保ち合い、緑点線)を形成していることがわかる。

この時、上値抵抗線2を引くことができ、7000円の下値支持線と三角保ち合いを形成。上放れて一時的に上昇転換。

買いは持続せず2021年9月から再び下落。
下値支持線で下げ止まることなく売られ続けた。

  1. 2番底からの立ち上がり(上値抵抗線1ブレイク)で上昇反転できなかった
  2. 上値抵抗線2をブレイク後上昇転換しきれなかった
  3. 8000円の少し上の保ち合い上値抵抗線をブレイクするも抜けきれなかった

以上のことから、ホルダーはどう見ているか?

どう考えても手仕舞いに動くでしょう。
ホルダーは、上昇することで利益になるのだから3回も上昇転換に失敗したら気持ちも萎えるでしょう。つまり、下値支持線を割り込むことは当然と言えます。

2413エムスリー 日足
アドバイザー1

日足。
2/3にエントリーされているが、この時も強さのカケラもない。
とてもエントリーできるタイミングとは言えない。
完全に安いという値頃感だけの逆張りエントリーです。
バリュー株を買えと指導するところもありますが、ずっとバリューだったら儲からないでしょう。そもそもバリュー株は、買い方が買い意欲が湧かないために放置されているわけであって、割安だからといって安易に手を出すとこんなことになります。

ここは、上値抵抗線1すら抜けておらず、だらだら下げ続け下げ止まる雰囲気もないタイミング。
これは絶対ダメです。

2/3以降はレンジ相場(保ち合い)を形成中。上値抵抗線1をいったんはブレイクしエントリータイミングとしては無くはないが、それでも根拠としては弱い。単なる下げ止まっただけの状態。

現在は上値抵抗線2と下値支持線の保ち合い。
現段階では、

ホルダーの投げ売りが一段落した状態。

しかし、買われるかどうかは、買い方が買いたいと思う理由があるかどうか?

実践投資アドバイザー

Aさんからの3/14の報告では、

  • 3/3にLCを引上げたのは、週明けの3/7のLCヒットの手仕舞いで結果的には±ゼロで済んで良かった。
  • 逆張り発想でエントリーした銘柄で住川様からミスエントリーとご指摘も頂いていたもので同値撤退で良しとしたい。

とありますが、1ヶ月以上も動かないところへ資金を拘束しておくのもよくありません。せめて1ヶ月以内。逆張りのカウンター狙いなら数日待って上昇転換しないなら切るべきです。

Aさん
受講者さん

【1週間の反省と振り返り】

  • 住川様へ報告することで、きちんと報告できるようなトレードをしようという意識が強くなっている。これまでのいい加減な逆張りの意識でエントリーしようとした時、エントリーの根拠と月足・週足で長期トレンドを見るようになったことでミスをなくして改善していくことが出来るので週次報告を継続していきます。ご指導をよろしくお願いします。
  • 今週は落ち着いて自分のトレードを振り返ることが出来た。これまでポジポジ病で前のめりになってエントリーをしていた。
- 進化したAさんの週次報告はコレ -

週次報告は、すごく大事

必要な事が記述されているからこそ間違いを指摘できるし、間違いとわかるからこそ修正もできるんです。

週次報告は、やったほうがいいです。自分自身のチェックができるし、方向性を確かめる事もできるからです。

報告を下さるという事は勇気のいることだと思います。
自分の貯金通帳を公開するような感じで抵抗ある人は出しづらいでしょうね。

でも、問題は自分一人の視野では見えない事が多い事です。

トンネルに入ってしまうとずっと真っ暗闇で、見えないからわからないんです。
でも、そのトンネルを通ったことのある経験者なら、もうすぐ出口だとわかるし、どうすればトンネルから出られるか客観的に見る事もできるんです。

抱えている問題を一人で解決しようとしない事です。
無駄に時間を使いますし、結局問題解決に至らなかったらずっと損を垂れ流していく事になります。

つまり稼ぐようにはなれないという事です。


うちの受講者さんという事は、客観的に見ることのできるトレーディングコーチがいるということであり、フル活用しないともったいないです。

大衆投資家は、結局一人なんですよ。
どこかの投資教材を買って勉強しても、一方通行の知識の伝達しかないわけなので、結局自分の問題を見つけるのは自分という事になります。

有名トレード塾では個別のセッションがあるそうですが、制限なしの相談に乗るには200万円かかるんです。
ある意味当然と思います。それだけプロの時間を使うことでもあり、プロ目線のアドバイスをもらえるのですから。

そういう意味では、うちは破格です。
中学生の塾の月謝程度で、専属のトレーディングコーチをフル活用できるのですから。
私の場合は、これで儲けなくても相場でしっかり稼げるので200万円もいりません。

まだ投資教育を始めて11年と少しですし、5500名の受講者さんのアドバイスの経験しかありません。日に50本程度のメールの返信対応程度なので、200万円も掛かるコーチングをするだけの経験値もないし、有名トレード塾の講師大先生方と比較しても昨日今日会社に入った新入社員みたいなもの。

という冗談は置いておいて、問題改善を進めていきましょう。

問題があるから稼げないのであって、その問題を地道に潰していけば、成績は向上します。
必ず向上します。

また、このように報告をする事も、本来めんどくさいし、ガラスのようなプライドの人ならめちゃくちゃ抵抗があると思います。

でも、年に1000万円、10年続けて1億円稼ぐための改善活動だとしたなら、抵抗も少なくなると思います。

面倒だし、ガラスのプライドを守りたいから報告しないのか?
目標達成のために覚悟と決意を持って報告するのか?

要するにどこに目線を合わせるかだと思います。

上がり続ける株は上がり、下がり続ける株は下がる

以前、Hさんがまとめてくださったcisさんの重要なワード切り抜き集。

Hさん
受講者さん
  • 上がり続ける株は上がり、下がり続ける株は下がる。
  • 遅すぎたかも?などとは思わず、まだ上がっているならこれからも上がると考えて買えばいい
  • どこで反転するかは誰にもわからない。そのタイミングや値段を予想するのは、勝手な予測を当てはめているだけ
  • そこでの勝ちは確定してもトータルでみれば敗北に近づく
  • せっかく上がっている株なのに、今日の勝利を確定することで、明日や明後日の勝利をすててしまうことになる
  • 株で一番大切なのは迅速な損切り。失敗から逃げてはダメで、失敗は当然としていかに最少にとどめるか。
  • 買った株が下がり損切りしたとして、そのあとに損切りをあざ笑うかのように上がりだしたとき、上昇株として買うことができるかどうか?ここも大きなポイントになる
  • 「損をしたくない、損を認めたくない」という人間の感情が相場では敗北につながる。
  • 人か恐怖を感じている時はチャンスになる
  • いずれバランスが取れるという発想と、損をしたくないという感情。この二つはとくにマイナスを導きやすい
  • 半分は損すると考えておいたほうがいい
  • 大きく儲けるチャンスというのは、人間の感情が大きく揺さぶられるとき
  • 自分の性格と折り合いのいい必勝パターンを見つけて磨いていくのが勝てるようになる近道
  • 勝ちたい気持ちというより、損するのが怖いという心理を制御しないと、相場で勝つのは難しい。難しいというより不可能
  • 大きく勝つ可能性がある買い方をしないと、リスクを取って売買する意味がないとも思っているので攻撃的に動くことも多い。
  • 相場というのは、リターンを求めてリスクをとる行為
  • ピンチとチャンスは紙一重。結果は受け入れるしかない。
  • 相場は仮説を生み出した人が勝つ
  • 上がって高値がついたとき、僕は喜んで買う。だけれど普通の人はまず買えない。
  • 今までで一番高いから、反動がくるのではないかと思ってしまう。たとえばリンゴがどんどん値上がりして1個400円なんて値がついていたら、普通は買いたくない。でも株はそういうものではない。
  • 多くの人は「安く売って高く売る」という発想でいるから、高いときは買いたくないと思ってしまう。
  • 適正な価格なんて本質的には存在しない。買った値段より高く売れば儲かるから。過去と比較して考えないほうがいい。
  • トレーダーとして難しいのは、自分の理論を何度も否定していかなければならないことかもしれない。
  • 買った株が下がったら損切りするわけだけど、そこから上がってきたらもう一度買うという行為をどう取るか?これは損切りした時点でギブアップしたことまでも否定することになる。でも、僕の場合はそこらへんは気にしない
  • 相場をやっている限り、持っているお金の量が力になる。
  • ピンチとチャンスは紙一重。景気が悪くなってきて、恐慌になるのでは・・みたいな危うい時期こそ大きく稼ぐチャンスはあるけれど、それが大敗につながることもある。
  • 億を稼いでいるような人は概して攻撃型。とにかく獲物にツッコんでかっさらう感じ
  • 早い人はいつでも早く、遅い人はいつでも遅い。投資家としては、早い人の方が適正がある。この早さというのは、頭の良さとは違い、行動を起こす速さ。
一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学

たくさん書きだした中で私が特に感じた一言は、『上がって高値がついたとき、僕は喜んで買う。だけれど普通の人はまず買えない。』です。

ここに大衆から抜け出せる優位性があるのではないでしょうか。しかし実際は人間の本能に反しているのでなかなか買えない。上がるのがわかっているのに買えない。おそらく以前に高値で高掴みをして痛烈な損切りを食らった経験などもトラウマになっているのでしょう。

また損切りにあい資金の減少の恐怖に支配されているからでしょう。幸い私は最高値更新後の検証をひとつしているので多少入ることも出来るがそれでもcisさんのようにまだ喜んで入れない。これからさらにもう一歩踏み込んだ検証と経験値が必要だと思います。

これからも精進して日々勉強していきます。チャートを読み解く力や維持管理ももちろん大切ですが、規律をもって相場に挑むために、感情のコントロールや心構えが特に大事になってくると最近感じています。

私どもでは受講者さんに報告などを強要することは一切していません。

どこかのサイトのようにお客さんの声を作文することもありませんし、お金を払って書いてもらうこともしていません。また、仲間内で儲かった声を書き合うなんてことも一切ありません。名前出しや顔写真入りで、「何千万稼げるようになりました」とか、リスクを晒して儲かった自慢など不自然極まりないことですし、私どもでは一切行いません。